
子どもの遊びと発達
乳幼児期の子どもたちにとって楽しみであり、学びであり、自己表現の手段である「遊び」。
今日は「遊び」について考えたいと思います。
soeruで行うおもちゃ診断にも深く関わる部分であり、soeruが大事にしていることの一つです。
幼児教育の創始者と言われるフレーベルは、子どもの遊びは「子どもの内面に育ってくるものの自主的な表現であり、これを通して外界にも関わることで、子どもは自分の外の世界や自分自身を知り、同時に子ども自身の心身の能力を高めていく」としています。
遊びが、結果に目的があるのではなく、遊ぶ行為そのもの、つまり過程に目的があるという意味では大人も子どもも変わりませんが、子どもにとっては楽しいだけではなく、世界とつながる手段であり、自分を知り、世界を知り、成長していくためになくてはならないものということです。
子どもの発達と遊びは密接に関係しており、発達とともに遊びも変化していきます。
今日はその一部をご紹介したいと思います。
「発達と遊び」のご紹介

感覚、運動遊び
目、耳、触覚などの感覚器を使って感覚を楽しむ遊びと、手足を動かして、動き自体と物への関わりを楽しむ遊びです。具体的には、動くモビールを眺める、ラトルの音を楽しむなどの遊びがこれに当たります。たくさんの刺激を感じたり、いろんな動きをする中で感覚器官や運動機能の発達につながります。
機能的遊び
物やおもちゃの仕組みや機能を理解し、それに合った遊びをするようになります。例えばそれまでただの“四角い物”という認識でしかなかった携帯を、耳に当てて話をするものだと理解し、大人の真似をするようになるということです。この時期になるとパズルをはめるものとして認識して取り組んだり、おままごとを食べるふりをするなどして遊ぶことができるようになります。いろんな操作をすることで、手先の発達なども促され、道具の操作に繋がっています。
象徴的遊び
この段階では、イメージすることができるようになってくるため、見立て遊びができるようになります。見立てとは、細長い積み木を電車に見立てて動かすというような遊びで、頭の中でイメージができる様になることで成立します。また、ヒーローになりきるなどの遊びもするようになります。イメージする力や、それを他者に伝える言語の発達に繋がります。
社会的遊び、ルール遊び
この段階の遊びは、友達とのやり取りの中でごっこ遊びをしたり、協力して何かを作る、ルールのあるゲームをすることなどができるようになります。家族ごっこに役割やストーリーを決めて取り組んだり、一緒にブロックで動物園を創ったり、ゲームをしたりするなど、他者との関わりが深くなり、自分の気持をコントロールする力や、他者と協力したりやり取りの中で調整したりする社会性を身に着けていきます。
遊びは発達に伴って変化する
このように、子どもたちの遊びは発達に伴って変化し、そのそれぞれの段階で多くのことを学んでいる事がわかります。
しかしこれらは、年齢によって規定されるものではないため、おおよその目安はあっても、個人差も大きく、何歳だから〇〇な遊びと決まるものではありません。
これらを踏まえ、お子さまが今一番楽しいと感じる遊びを思い切りできる環境を作っていくことが重要です。
soeruでは、おもちゃ診断の回答をもとに、今その子が楽しいと感じる遊びについて分析しておもちゃを提案します。また、ギフトと一緒にお届けするおもちゃ診断の冊子の中ではお子さま一人ひとりの分析の結果に基づいた、遊びの中での子どもとの関わり方や、今後の成長に伴って使えそうなおもちゃなども提案しており、保護者の方がお子さまと遊ぶ際やおもちゃを今後選ぶ際の参考にもなります。
参考文献
・「史上最強図解よくわかる発達心理」林 洋一 [監修]
・「新保育学」岡野 雅子, 松橋 有子, 熊澤 幸子, 武田 京子, 吉川 はる奈 著
・「資料でわかる認知発達心理学」加藤義信 編